(*過去の記事を加筆修正したものです)
スポーリンの体系を理解しやすくするには、「即興術」に書かれたゲームを主要な部分とそれを支える付属の部分に分類する必要がある。
それにはゲイリー・シュワルツの言う、「俳優トレーニングとしてのスポーリンの目的」が大きなヒントになる:
「舞台上での作業や関わりを通して、舞台上で演じられない情報(シーンの前に何をしたかまたは後に何をしようとしているのか)を、言葉で直接言及することなく伝えること」
このことから言えることは、大事なのは①舞台上の作業としっかり取り組むこと、②舞台で演じられない情報を伝えること、の2点だということである。そして①の練習となるのが「即興術」の「第3章・オリエンテーション」の空間物質や物体を扱うゲームと「第4・場所/どこで」のゲームで、②の練習が「ノーモーション」(p195)や「シーンの背景」(p114,136-138)(=複数フォーカスの練習)である。
これを参考に同類のゲームを振り分けていくと、主要な部分と付属部分が見えて来るし、効果的なメニューを組むことが出来る。
(ゲームのやり方は、「即興術」と当ブログの「ゲームのやり方」カテゴリーを参照して下さい)