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スポーリンワークの参加者は特にジブリッシュと空間物質にフラストレーションを感じることがある。以下は対応法に関するゲイリー・シュワルツからのアドバイス:

ジブリッシュや空間物質でフラストレ―ションを感じる生徒は少なくない。ジブリッシュは練習なしでも得意な人もいるが、そうでない人でも外国語の様に練習して学ぶことができる。まずいろいろな音を出す練習をする必要がある。

外国語(意味を知らないもの)を真似て話してみよう。それから2人でその言葉で議論する。またはヒット曲をジブリッシュで歌うのもいい。いずれも楽しんでいろいろな音を出す練習になる。でたらめのイタリア語でオペラを唄うのもいいだろう。他には日本語とジブリッシュを交互に話すのもいい。

空間については、目に映らないものを見るのは難しいものだが不可能ではない。ただしこれには時間を要する。物体を使った「やっかいな小物」(「即興術」p83)や「物を使った始めと終わり」(p93)がやりやすいだろう。

また生徒が成功/失敗の判断基準に囚われないように気をつけること。エクササイズを楽しいものにするように心がけること。成功/失敗という言葉は使わないようにする。見えたか見えなかったか、それだけを聞く。そして長々と話し合うことはしない。他の簡単なゲーをやりながら、空間物質やスペースシェイプなどのゲームに定期的に戻って来るようにするといい。時間はかかるがやがて理解できるだろう。


# by spo-game | 2021-09-14 06:00 | ゲームに関する考察
「エクスプロア&ハイテン」(「即興術」p240「探って強める」改題

スポーリンは「即興の核心はトランスフォーメーション(変容)である」と言い切るほど、トランスフォーメーションを重要視している。このゲームではモーメント(瞬間)に入り込むことでトランスフォーメーションが生まれ、それが起こるのに身を任せることを体験する非常に重要なゲームである。

*このゲームはスポーリンの基本である空間物質や、「物体のトランスフォーメーション」(p97)、「関係のトランスフォーメーション」(p274)などのトランスフォーメーションのゲームを十分に体験した後で行うことを勧める。

やリ方:
エクスプロアは「探る」、ハイテンは「高める、強める、誇張する」という意味がある。このゲームではシーンの中で現れるあらゆる要素を、サイドコーチの声がけに従って探ったり強めたりしながら次の展開を生み出していく。
シーンの中では現れるあらゆるものが探ったり強めたりする対象になる。探るものは物体、五感の刺激(音、感触、味etc)などがあり、強めるものは声、動作、リアクション、感情などがある。声や動作の場合は繰り返しながらだんだん強めて大きくしていく。




例えばシーンで何かを食べたている時に「味をエクスプロアー!」とコーチされたなら、プレイヤーは文字通り味を探る。そうすることで「ちょっとしょっぱいな」とか「お店の味みたい!」と言った一言が出るかもしれない。また「しょっぱさをハイテン!」とコーチすると「しょっぱい!水!」という展開になる可能性もある。

これまでワークで出てきた例では、スーパーのレジで財布を出したプレイヤーに「財布をエクスプロアー!」とコーチすると、財布をじっと覗き込んでから「・・5円しかない」という一言が出た。また茶道のシーンでは茶碗を回すプレイヤーに「動作をハイテン!」とコーチすると、回す動作が強調されて大きくなるにつれて茶碗そのものが大きくなり、結果的に風呂おけサイズの茶碗になって全員中に入ってお茶のお風呂に入るという展開になった。
この様な飛躍が起こりやすいのもこのゲームの特徴である。

なおこのゲームは通常よりさらに集中してシーンを見る必要があるため、サイドコーチのトレーニングでもある。



# by spo-game | 2021-09-03 12:52 | ゲームのやり方

「ジブリッシュ通訳」(p298)

やり方:1人が通訳となり、2人がこの通訳を介してジブリッシュで会話をする。

注意:スポーリンゲームのジブリッシュは意味があるので注意する事。単なるでたらめ言葉ではない。つまりこのゲームはコミュニケーションのゲームなのである。


通訳は意味がつかめるまで何度でも聞き返すことができるし、話し手も訳が自分の意図したことと違ったら、そう伝えて繰り返すことができる。


このゲームは観客の思った意味が、通訳によって再確認されることが楽しいのだ。


# by spo-game | 2021-08-21 07:08 | ゲームのやり方


(以前アップしたが削除していたので再録)

演技レッスンの現場でできる、レモンを使ったかんたんで面白い触覚のエクササイズがある。

まず一人に1個ずつレモンを配る。そして利き手と反対の手に、2日間ほど常に持っているように指示する(授業中も仕事中も可能な限り)。そうして3日後に再びクラスに持ってきてもらう。それからそれぞれレモンに名前を書いて、不透明の袋に集める。そして一人ずつ手の感触だけで自分のレモンを取り出してもらうのだ。

この時の手の感覚は驚くほどだ。レモンに触れるたびに手のひらが「違う!」、「これも違う!」、「これだ!」とはっきりと「物を言う」のだ。かなりの高確率で当てることができる。

一度はやる価値があるので機会があったらぜひお試しを。

ちなみに自分は25年前にやったレモンの特徴を今でも覚えている。


# by spo-game | 2021-08-03 08:45 | その他の記事

前回の記事(「アメリカのインプロの成り立ち」にも書いたが、アメリカのインプロはデビッド・シェパードが創案したものだ。彼はポール・シルズと起ち上げた劇団プレイライツシアタークラブが、既存の台本ばかり上演することに不満を抱いていた。当時の胸の内を彼ア日記にこう書いている。

「我々はブルジョアに支援を求めながら、彼らと無関係の芝居を上演するという自己中心的なアートクラブに成り下がってしまった。・・・演劇が社会の一部としてその地位を確立するには、教会や大統領がそうであるように、観客から愛されそして憎まれなければならない。・・・我々が目指したのは客席に暴動を巻き起すことだったはずだ。なぜそれを忘れたのか」

同劇団が解散した後、彼は大学新聞に劇評を書いていた友人にシナリオを書いてもらい、こを元にコンパスの試演公演を打つ。これを見たポール・シルズがようやく興味を持ち改めて共同でコンパスプレイヤーズを起ち上げることになる。

コンパス、つまりアメリカのインプロはシェパードのビジョンとパッションが生んだものと言えるだろう。


# by spo-game | 2021-07-19 07:41 | その他の記事